ハウスメーカーの契約金は、相場ではなく自分で決めた金額でした。我が家が払ったのは30万円です。
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建築工事の請負契約を結ぶ日に、現金でいくら用意すればいいのか。私はそこが分からないまま当日を迎えました。
調べると「工事代金の5〜10%が目安」と書いてあります。その割合で計算すると、百万円単位のお金が必要になります。
ところが担当者から返ってきたのは「いくらでもいい」という言葉でした。
- 契約のときに払う最初のお金が何なのか
- 我が家がいくら払い、その額を誰が決めたか
- 国が示す契約書のひな形が例示している割合との差
- 法律が契約書に書けと定めているのは何か
- 払ったお金が最終的にどこへ行ったか
契約のときに現金で払う最初のお金
建物の代金は、契約の日に一部を先に払います。
我が家は建物の代金を4回に分けて払いました。契約金・着工金・中間金・最終金という区切りです。
その1回目にあたるのが契約金です。住宅ローンはまだ実行されていないので、自己資金から出すことになります。


契約の日に別で用意した印紙代
契約金とは別に、契約書に貼る収入印紙の代金もかかります。
初回の見積もりでは、請負契約書の印紙代が10,000円で入っていました。金額は契約書に書かれた請負代金の額によって決まります。

契約金の金額を決めたのは私
いくら払えばいいのかと聞いたら、いくらでもいいと言われました。
提示された金額があって、それを値切るという話ではありません。こちらが決めて伝えるという順番でした。
私は30万円にしました。手元の現金を減らしすぎたくなかったからです。
ロコズ金額を決めるのは会社のほうだと思い込んでいたので、逆に迷いました。
少ないと言われるかと思ったが何もなかった
正直なところ、少ない方だという自覚はありました。
それでも担当者は全く嫌な顔をしませんでした。金額そのものにあまり関心がない様子で、そのまま手続きが進んでいます。
担当者からは、他の施主には10万円の人も、50万円や100万円の人もいると聞きました。よくある金額は30万円から50万円くらいだ、という話もありました。
これは打ち合わせの場で聞いた話で、私が確かめた統計ではありません。会社や支店によって違う可能性があります。
国のひな形が例示する一割との差
国が示す契約書のひな形は、契約時に一割を例示しています。
国土交通省が公表している民間建設工事標準請負契約約款(乙)には、支払方法を書き込む欄があります。その注記に、次の例示が載っています。
この契約成立のとき 一割/部分払 第一回 三割/第二回 三割(又は四割)/完成引渡しのとき 三割(又は二割)
我が家が契約したときの見積もりは2,528万円でした。
その一割は252.8万円になります。実際に払ったのは30万円でした。




割合にすると1%台という試算
契約金が請負代金の何%にあたるかを試算しました。
| 分母に置くもの | 金額 | 契約金30万円の割合 |
|---|---|---|
| 契約時の見積もり | 2,528万円 | 約1.2% |
| 建物本体工事 | 2,400万円 | 約1.3% |
どちらを分母に置くかで数字が動きます。何を含む金額なのかを確かめずに割合だけを比べると、話が噛み合わなくなります。


法律が決めているのは金額でなく書面
法律は契約金の金額を定めていません。定めているのは書面にすることです。
建設業法の第19条に、請負契約を結ぶときに書面へ記載する事項が並んでいます。契約金にあたるのは第五号です。
五 請負代金の全部又は一部の前金払又は出来形部分に対する支払の定めをするときは、その支払の時期及び方法
前金払 = 工事が終わる前に、請負代金の一部を先に払うことです。
条文が求めているのは、支払の時期と方法を書面に書くことです。いくら払うかも、請負代金の何%にするかも、法律の側では決まっていません。
「いくらでもいい」と言われたときは面食らいましたが、条文を読むと筋は通っていました。金額は当事者どうしで決めて書面に残すもので、法律が水準を決めているわけではないのだと考えています。
手付金と呼ぶかどうかは確かめていない
契約金と手付金は、同じ言葉として使われることがあります。
ただし民法で手付を定めた第557条は、主語が買主と売主です。売買の規定なので、注文住宅の請負契約にそのまま当てはまるとは限りません。
私は自分の契約書に契約金がどう書かれていたかを確かめていません。ここは断定を避けておきます。
施主ごとの専用口座に振り込んだ30万円
払い方は振込でした。現金を手渡ししたわけではありません。
アイ工務店では、施主ごとに専用の銀行口座が開設されます。私はそこへ振り込みました。
契約の日に札束を用意して持っていく、という場面はありませんでした。
これは我が家が契約した会社での話です。口座の作り方も振込の段取りも会社によって違います。自分の契約先がどうなっているかは、契約前に聞いておくのが早いです。
最終的に工事代金へ充当された
払った30万円は、最終的に工事代金へ充当されました。
別に取られてしまうお金ではありません。建物の代金の一部を先に払っている、という位置づけです。
ですから契約金を多く払っても、家の総額が増えるわけではありません。変わるのは、いつ手元から出ていくかというタイミングだけです。
家具家電に残しておきたい手元資金
私は、手元の現金が不安なら無理をしないほうがいいと考えています。
家が完成したあとには、家具と家電でまとまったお金が必要になります。カーテンや照明も含めると、引っ越しの前後にかなりの支出が集まります。
契約金は工事代金に充当されるので、多く払っても損はしません。ただし、手元資金に不安がある場合は、無理して多めに払う必要はないと思います。


我が家1軒の記録にとどまる限界
ここに書いたのは、我が家1軒で起きたことです。
急ぐ方は次の見出しまで飛ばしてください。以下は、確認できていないことの一覧です。
- 「いくらでもいい」は、我が家が契約した会社の担当者から言われたことです。ほかの会社でも同じとは限りません
- よくある金額として聞いた話は、打ち合わせの場での伝聞です。私が集計した数字ではありません
- 契約書に契約金がどう書かれていたかを確かめていません。手付なのか前金払なのかは断定していません
- 解約したときにどうなるかは分かりません。我が家は解約していないためです
- 国が示す約款は標準のひな形で、我が家が結んだ契約書そのものではありません
- 割合の試算は、公開済みの見積書の金額を分母に置いたものです。分母の定義が変われば数字も変わります
- 専用口座の仕組みや銀行名は書いていません。私が説明を受けた範囲を超えるためです
よくある質問
- 注文住宅の契約金はいくらですか
-
我が家は30万円でした。金額は会社から提示されたものではなく、私が決めて伝えています。国土交通省の民間建設工事標準請負契約約款(乙)は契約成立時に一割を例示していますが、これは書式の注記であって、支払わなければならない額を定めたものではありません。
- 契約金は工事代金に充当されますか
-
我が家では最終的に工事代金へ充当されました。別に取られるお金ではなく、建物の代金の一部を先に払う形です。そのため契約金を多くしても家の総額は変わらず、変わるのは手元からお金が出ていく時期だけでした。
- 契約金と手付金は同じものですか
-
同じ言葉として使われることがありますが、私は断定を避けています。民法第557条の手付は「買主が売主に手付を交付したときは」と書かれた売買の規定で、注文住宅の請負契約にそのまま当てはまるとは限らないためです。私自身、契約書にどう書かれていたかを確かめていません。
- 契約したあとにやめたら契約金は返ってきますか
-
我が家は解約していないので分かりません。制度としては、民法第641条が「請負人が仕事を完成しない間は、注文者は、いつでも損害を賠償して契約の解除をすることができる」と定めています。実際の扱いは契約書の定めによるので、自分の契約書を持って専門家に相談してください。
契約金を30万円にしたまとめ
契約金は、相場を調べて身構えるより先に、担当者に聞いてしまうのが早い項目でした。
- 契約の日に払う最初のお金で、住宅ローンより前なので自己資金から出す
- 金額は提示されなかった。「いくらでもいい」と言われ、私が決めて伝えた
- 我が家は30万円。少ない方だと思ったが、担当者は何も言わなかった
- 国が示すひな形の例示は一割。契約時の見積もり2,528万円なら252.8万円にあたる
- 建設業法が求めているのは、支払の時期と方法を書面に書くこと。金額の水準ではない
- 払い方は施主ごとの専用口座への振込だった
- 最終的に工事代金へ充当された。総額は変わらず、変わるのは支出の時期だけ
家具と家電の支出は、家が完成したあとにまとめてやってきます。手元の現金に不安があるなら、契約金で無理をする必要はないというのが私の考えです。
契約の日程が決まったら、いくら用意すればよいかを一度聞いてみてください。金額を自分で決められる項目だと分かるだけでも、資金の組み立てが変わります。
出典一覧
- 国土交通省「民間建設工事標準請負契約約款(乙)」令和4年9月2日改正
- e-Gov法令検索「建設業法」第19条(昭和24年法律第100号)
- e-Gov法令検索「民法」第557条・第641条(明治29年法律第89号)
- 出典の取得日はいずれも2026年9月8日です。金額はすべて我が家1軒の見積書と記録によるもので、平均や相場ではありません
