玄関ドアのメーカーを決めた時点で、自動的に窓のメーカーも決まっていました。もうちょっと早く聞きたかったのは少し後悔ポイント。
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家づくりの打ち合わせで、私がいちばん見落としていたことがあります。
それは「1つ決めると、別の何かが自動的に決まる」という関係でした。
我が家の場合、それが玄関ドアと窓です。インテリアコーディネーターさんに紹介された玄関ドアを選んだら、窓のサッシもそのメーカーに決まっていました。
気づいたのは契約したあとです。
この記事では、その経緯と、住んで4年たったいまどう感じているかを書きます。仕様の正解を並べる記事ではありません。決める順番の話です。
- 玄関ドアを決めた時点で、窓のサッシが確定していた経緯
- 樹脂サッシとアルミ樹脂複合サッシで、窓から逃げる熱がどれだけ違うか
- アルミ樹脂複合サッシだった我が家の、気密と電気代の実測値
- 窓のほかにも連動していた項目
- 打ち合わせで先に聞いておくべきだった一言

【結論】窓のメーカーは玄関ドアで確定
玄関ドアをLIXILに決めた時点で、窓もLIXILに決まっていました。
順番はこうでした。インテリアコーディネーターさんとの打ち合わせで、玄関ドアを選ぶ場面がきます。そこで紹介されたのが、LIXILのジエスタ2でした。
おしゃれで断熱性能も高い。特に迷わず決めました。
その後で知ったのですが、サッシと玄関ドアはメーカーを揃える必要があるとのことでした。結果として、窓はLIXILのサーモスII-Hになりました。アルミと樹脂を組み合わせた、アルミ樹脂複合サッシと呼ばれる種類です。
| 決めたもの | 選んだもの | 同時に決まったもの |
|---|---|---|
| 玄関ドア | LIXIL ジエスタ2 | 窓のサッシがLIXILに確定 |
| 床材 | 大建工業または永大産業 | 室内ドアと階段も原則同じ1社 |
選んだもの自体に不満はありません。問題は、選ばなかったほうに何があったかを知らなかったことです。
契約後に知ったAPW330という選択肢
樹脂サッシを選べたと知ったのは、契約したあとでした。
私が契約した当時のアイ工務店Ees仕様では、標準で選べるサッシが2種類ありました。LIXILのサーモスII-Hと、YKK APのAPW330です。
APW330は、枠がすべて樹脂でできたオール樹脂サッシです。アルミを使わないぶん、外の寒さや暑さが枠を伝って室内に入りにくくなります。
玄関ドアにも、LIXILのジエスタ2のほかにYKK APの製品が標準にありました。ただ、私はそちらを紹介されていません。
ロコズYKK APの玄関ドアを選んでいれば、樹脂サッシのAPW330を選べたということです。知ったときには、玄関ドアも窓も確定していました。
気づいたのは、契約から着工までのあいだです。仕様を自分で調べ直していて、標準仕様の一覧にAPW330の名前があることに気づきました。
担当者が隠していたとは考えていません。玄関ドアを決める場面と、窓を決める場面が別だったのだと思います。ただ、私にはその連動が見えていませんでした。
アイ工務店の標準仕様全体はアイ工務店Eesの標準仕様一覧にまとめています。
窓の熱貫流率は樹脂1.90・複合2.15
同じガラスを使っても、枠の材質で熱の逃げやすさは変わります。
窓の性能は熱貫流率という数字で表されます。熱貫流率 = 窓を通ってどれだけ熱が逃げるか。小さいほど逃げにくいという意味です。
YKK APが公開している一覧表に、建具の種類ごとの数値が載っています。Low-E複層ガラスにガスを入れた条件で見ると、樹脂製建具の区分が1.90でした。
いっぽう、樹脂と金属を組み合わせた複合材料製建具の区分は2.15です。単位はいずれもW/(㎡・K)になります。


数字の上では、樹脂サッシのほうが有利です。私が選べなかったのは、この差でした。
ここから先は数字の注記なので、急ぐ方は次の見出しまで飛ばして構いません。
- 1.90と2.15は、製品ごとの実測値ではありません。仕様の区分に対して定められた既定値です
- 中空層(ガラスとガラスのすき間)の厚さの区切りが、建具の区分ごとに違います。樹脂は12mm以上、複合材料製は16mm以上の区分から取っており、条件は完全には揃っていません
- 我が家のサーモスII-HはLIXILの製品で、YKK APの一覧表には載りません。複合材料製建具の区分に当たるものとして扱っています
- この2つの数値を引き算して「何割よくなる」と語ることはできません。条件が揃っていないためです
我が家の実測C値0.47と電気代13,205円
樹脂サッシではない我が家でも、実測した気密性能はC値0.47でした。
C値0.47 = 家全体のすき間を集めても、はがき半分ほど。第三者による測定の結果です。
電気代のほうは、3年ぶんの検針票で月平均13,205円でした。冷暖房を我慢しない使い方での金額です。
そして住んでみての実感ですが、窓への不満は特にありません。
私の考察です。不満が出ていない理由は、住んでいるのが比較的暖かい地域だからだと考えています。寒さの厳しい地域だったら、同じ仕様でも違う感想になっていたかもしれません。
窓の性能は、家の快適さを決める要素の1つでしかありません。断熱材の厚みも、施工の精度も効いてきます。
測定の詳細は気密測定の結果報告に、電気代の内訳はC値0.47の家の電気代3年ぶんに書いています。
床材と室内ドアと階段も1社で統一
連動していたのは、玄関ドアと窓だけではありませんでした。
床材は大建工業と永大産業の2社から選べました。ところが、室内ドアと階段も原則として同じ1社で揃えることになります。
つまり床材の色や質感を優先して選ぶと、室内ドアと階段の選択肢もそこで決まります。逆に室内ドアを気に入って選べば、床材が決まります。
施工ミスを防ぐために1社に統一している、という説明を聞いています。理屈は分かります。
ただ、打ち合わせの場では「床材を選んでください」としか言われません。それが3つの項目を同時に決める作業だとは、その場では気づけませんでした。


現行N-eesは樹脂サッシが標準
いまのアイ工務店では、私が選べなかった仕様が標準になっています。
2023年から販売されているN-eesでは、高性能トリプルガラスサッシが標準採用と公式サイトに記載されています。あわせてUA値0.28以下という数値も示されています。
UA値 = 家全体から逃げる熱の量を表す数字で、小さいほど熱が逃げにくいという意味です。
私が契約した当時のEes仕様は、ペアガラスが標準でした。つまり、この記事に書いた失敗そのものは、いまのアイ工務店では起きにくくなっています。
それでも、1つ決めると別の項目が決まるという構造は残ります。何と何が連動しているかは、その時々の仕様で変わります。
N-eesで変わった点はアイ工務店の新商品N-eesの変更点にまとめています。
我が家1棟・2022年仕様という限界
ここに書いたことは、我が家1棟の記録です。
注記が続きます。急ぐ方は次の見出しまで飛ばして構いません。
- 2021年に契約し、2022年に完成した1棟の記録です。延床50坪、当時のEes仕様になります
- アイ工務店は支店によって標準仕様が違う場合があります。同じ時期でも、別の支店なら選べるものが違った可能性があります
- 玄関ドアとサッシのメーカーを揃える必要があるというのは、我が家の打ち合わせで受けた説明です。全社共通の決まりかどうかは確認できていません
- 説明を受けたかどうかは担当者によって変わります。紹介されなかったことをもって、会社の方針だとは考えていません
- 住み心地に不満がないのは、比較的暖かい地域に住んでいることが影響していると考えています。地域が変われば評価も変わります


打ち合わせで先に聞くべき一言
「これを決めると、ほかに何が決まりますか」と聞けばよかったと思っています。
打ち合わせでは、目の前の項目だけを選ぶ形で話が進みます。連動する項目があっても、選ぶ側からは見えません。
私が同じ時期に戻れるなら、次の4つを確認します。
- この項目を決めると、連動して決まる項目はあるか
- 標準仕様の一覧をもらい、紹介されなかった選択肢が残っていないか
- いつまでなら変更できるか。決定の期限と変更の期限を分けて聞く
- その選択肢を選ばなかった場合、性能の数値がどう変わるか
とくに2つ目が効きます。紹介されなかった選択肢は、聞かなければ存在しないのと同じだからです。
標準仕様の一覧は、営業担当者に頼めば見せてもらえます。私は契約後に自分で見て、はじめてAPW330の名前を知りました。
よくある質問
- アイ工務店で樹脂サッシは選べますか
-
私が契約した2021年のEes仕様では、YKK APのAPW330を標準で選べました。ただし玄関ドアとメーカーを揃える必要があるとのことで、LIXILの玄関ドアを選んだ我が家では選べませんでした。2023年からのN-eesでは、高性能トリプルガラスサッシが標準と公式サイトに記載されています。
- 玄関ドアとサッシのメーカーは必ず揃える必要がありますか
-
我が家の打ち合わせでは、揃える必要があるという説明を受けました。ただし支店や時期によって扱いが違う可能性があるため、契約前に確認することをおすすめします。
- アルミ樹脂複合サッシにして後悔しましたか
-
選択肢を知らないまま決まったことは残念でしたが、住み心地への不満は特にありません。比較的暖かい地域に住んでいることが大きいと考えています。
- 気密性能はサッシの種類で決まりますか
-
我が家はアルミ樹脂複合サッシですが、第三者測定によるC値は0.47でした。気密は窓の種類だけでなく、施工の精度にも左右されます。


まとめ
玄関ドアを決めた時点で、我が家の窓のメーカーは決まっていました。
- インテリアコーディネーターに紹介されたLIXILの玄関ドアを選び、窓もLIXILのサーモスII-Hに確定した
- 樹脂サッシのAPW330を標準で選べたと知ったのは契約後。連動の説明は受けていない
- Low-E複層ガラス・ガス入りの条件で、熱貫流率は樹脂製建具の区分が1.90、複合材料製建具の区分が2.15
- それでも我が家の実測はC値0.47。住んで4年、窓への不満は特にない
- 床材を選ぶと室内ドアと階段も決まるなど、連動は窓だけではなかった
- 現行のN-eesはトリプルガラスサッシが標準で、同じ失敗は起きにくい
仕様を1つずつ調べるより、連動を1回聞くほうが早いと感じています。
「これを決めると、ほかに何が決まりますか」。この一言だけで、私の後悔は消えていたはずです。
標準仕様の中身は会社ごとに違い、何と何が連動するかも違います。私が7社を見て何が比べられたかは、こちらにまとめています。


出典一覧
- YKK AP「開口部の仕様別熱貫流率とYKK AP対象製品一覧」平成28年省エネルギー基準・木造(2017年2月20日作成/2020年3月31日改訂)。国立研究開発法人 建築研究所「平成28年省エネルギー基準に準拠したエネルギー消費性能の評価に関する技術情報(住宅)」に基づく
- アイ工務店「N-ees 商品ページ」UA値0.28以下・高性能トリプルガラスサッシ標準採用の記載
- 我が家の標準仕様・C値・電気代は、rocoz.jp の既存記事に掲載した実測値と記録によります
- 取得日:2026年8月12日
